女子ゴルフの世界ではジュニアで経験を積むと、高校を卒業した後、プロテストに挑戦するケースが一般的です。
テストに合格しなくとも、QTに挑戦しランキング上位に入ることにより、公式戦への参戦を果たすこともあります。
近年では大卒の女性プロゴルファーも珍しくありませんが、絶対数としてはそれほど多くありません。
実力があればあるほど、1日でも早いデビューを目指すからです。
日本女子プロゴルフ協会としても学歴は自己申告制にしており、そもそも学歴というものが重視されていない世界なのです。
そのような世界において、特筆すべき経歴を持った選手が過去に存在しました。
それが桝井芙佐子氏です。
1947年に生まれた桝井氏は慶応義塾大学を卒業し、筑波大学大学院体育研究科コーチ学修士課程を修了しました。
その直後、13期生として日本女子プロゴルフ協会へ入会したのです。
デビュ―初年の日本女子オープンゴルフ選手権競技では12位タイという好成績をおさめ、翌年の日本女子プロゴルフ選手権大会では6位タイで終了し、2年目からトップ10フィニッシュを果たすという抜群の活躍を見せます。
さらに1976年の大雪山女子オープンでも6位タイ、大分月形国際オープンでも7位でフィニッシュし、文武両道のゴルファーとして喝采を浴びることになりました。
まだ女性の大学進学率がそれほど高くなかった時代の出来事です。
後に桝井氏は日本女子プロゴルフ協会の理事も務めました。